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ルーベンスの家


ルーベンスの家

ルーベンスの家
アントワープ中央駅からわずかな所に今も尚ルーベンスの家は保存されています。私はスヘルデ川付近のホテルに宿泊(建物の窓に大聖堂が写っている位近い所でした)していたのでノート ルダム大聖堂(川沿い)の方から内陸の方面へと向かいました。途中ルーベンスの弟子でもあったファン・ダイクの像を過ぎしばらくするとこのルーベンスの家は姿を現します。外見は他の 建築物との調和もあってか極端には目立ちませんが、中へ入り様子をみると当時のルーベンスの地位が伝わってきます。

上の写真はルーベンスの家のある一部屋をパノラマ状につないでみました。写真ではお分かりずらいのですが、壁は全て木製のまるでレースを編んだかのような繊細な彫刻が"全て"されてい ます。右手にはルーベンスが紹介されるに時には必ず使われる"自画像"があります。


自画像
ルーベンス自画像 これがルーベンス自画像の拡大写真です。よく見ると後ろの壁も細かい彫刻が彫られているのが確認出来ると思います。自画像はこの他晩年(その頃は痛風に犯されていた)の頃の自画像も あり、作風の違いも楽しめます。またルーベンスはファン・ダイクや優れた弟子達によりサポートされて作品を作っていましたので「もしかすると弟子が良い作品を書いたから?」という意 見も聞いた事もありますが、今図書館から借りてきた「ルーベンスの素描」版画と素描(岩崎美術社)の本にある鉛筆による下絵を見るとその疑いは間違いなく吹き飛ぶ事でしょう!勿論白 黒のタッチですがこれほどまでに完成された状態を経て作品を作っているかが伝わってきます。特に妻のエリーヌ・フールマンなどの思入れのある作品のドラフトは、正直言ってそのままで も十分過ぎる位の美しさです。


寝 室
ルーベンスのベット ルーベンスハウスの一室に寝室と思われる部屋がありました。写真では分かりずらいのですが、とても小さなベットです。ルーベンス自身が寝ていたのか?それとも家族が利用していたのか は分かりませんでしたが、多分ルーベンスは小柄な人だったのでは?と思っています。銅像を見るかぎりではあまりそういった印象は受けませんが、ナポレオンもそうであったように英雄は 小柄なイメージではあまり像も作られませんからこのベットも(ルーベンスのなら)興味深い家具です。

補足:
司馬遼太郎さんの書籍にもルーベンスは「とても小柄だった、、、」とこのベットを見て書かれていますが私もこのベットを見て同様に思いました。しかし当時の上流の人々は肉食を多く 食べていた為消化を良くする為と夜間襲撃に対応する為等の自衛対策の為に横に横たわるのでは無く上半身を起こした状態で眠っていたそうです。その為ベットは小さい長さで足りるので ルーベンスが小柄だったかは分かりません。(2003年6月29日追加)


ルーベンスの子供達
ルーベンスの子供たち これはあくまでも個人的な感想ですが、ルーベンスは子供の絵を(特に自分の)描く時に何故かタッチが非常に母性的(ラファエロの様な)な感じになるような気がします。ラファエロの 大好きな画家の一人ですし、そういった作品は大好きなのでルーベンスの作品の中でもお気に入りでもある絵のひとつがこれになります。写真の絵は中央右のイエスと左は確かヨハネ、そ して後ろの2人の天使がルーベンスの子供達です。威圧的な宗教画ではなくこういった家庭的な作風に魅かれるのは何故でしょう?


ルーベンスの家族
ルーベンスの家族 これはルーベンスの家族を描いた絵ですがこれも上の写真と同じ子供たちも描かれています。女性はルーベンスの最初の妻で若くして後に亡くなり後妻にエリーヌ・フールマンという16歳 の若い女性と結婚します。この絵の女性は最初のルーベンスの妻で、反対側には後妻のエリーヌ・フールマンの絵があったのですが"なんと"写真を撮り忘れるという最悪なミス をやらかしてしまいました。後悔先にたたず!無念!!



ルーベンスの家で...
ルーベンスの家で... ルーベンスの家ではとても親切な職員の女性がいていろんな説明をして頂いたのでお礼に日本から持ってきた絵はがき(花の)をプレゼントしました。とても喜んでくださったので私も嬉し かったです(^_^)、それと同時にルーベンス絵は非常に時間をかけて作品をつくり(スケッチだけを見ても分かるように...)作品を完成させる点など現代が忘れている芸術の哲学を感じました。 デジタルコンテンツが普及して私も利用していてコンテンツのチープ化を感じる昨今、PCを使ってもアナログである人間の素晴らしさを感じずにはいられませんでした。自分のコンテンツを 全部下敷き(足場)にして1mmでもルーベンスの絵が近くでみれたらどんなに幸せだろうと思いました。


K.Oshima 9/September/1998

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