Since 27/May/1997 A Dog of Flanders

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「フランダースの犬」との出会い
私がまだ幼少の頃ある物語に出会った、たしかまだ小学生1年の頃だったと思う。絵を描く事の好きな少年の物語だ。私は犬と絵が大好きなこの少年に共感と親しみを覚えながら 毎週この物語が始まるのを楽しみにしていた。まだ子供だった私はネロの様にルーベンスの絵は理解出来なかったが彼の親友パトラッシュに対する気持ちが学校に行きたくないと 畑で一人で泣いている私に唯一慰めの手(足)をさしのべてくれた私のいぬ「コロ」との出会いもあってかとても親近感のある存在だった。いやいや通っていたカソリック系の幼 稚園の教育のおかげか?物語の中の風景も別に遠い異国の場所とは思わず世界地図も当時ただの紙としか思ってなかったのでフランダース地方のホーボーケン村も直近くの出来事 の様に思っていた。

それから十年過ぎ原作を読みたくなり文庫本を1987年に読むと「ルーベンス」という言葉が頭をよぎった...そう言えばどんな絵だっただろう?何もメモを せずに図書館に調べにいったおっちょこちょいな私はルーベンスという名前を忘れただ絵を見ながらやみくもに探した。多分これだろう!と思って探した画家がなんとラファエロ だった。

後で解ったのだがルーベンスはラファエロの影響を受けたらしい、あながち自分の目もちょっとはましだと思いつつラファエロのイエスを抱いているマリアの絵がネロが求めてい た絵だと勝手に決め付けたせいでもあった。

十字架降架 それからまた数年が過ぎ街角であの「フランダースの犬」が帰って来ることを知った。私は歓喜し色々調べると当時と同じ制作会社の日本アニメーションで幼い頃に見たあのネロ とパトラッシュが同じ顔でしかももっと美しく帰ってきた。当然の如く松竹で上映されたこの映画は素晴らしくあの頃の感動と情熱が甦りふとそのルーツを探りたくなったのであ る。早速ベルギー観光局に問い合わせしたところご丁寧な返事が来て早速資料を送って頂いた。ベルギーの美しい街並みと歴史ある教会とそしてあのネロとパトラッシュの銅像が ホーボーケン村にある!頂いた資料によると最近まで地元ベルギーではThe dog of Flandersはあまり知られていなかったらしいがもし有名になったのがこの日本がきっかけであ ったならばなんて素晴らしい事だろう!私も一度この美しいアントワープの街とホーホーケン村に行ってみたい!私にとってはガガーリンが宇宙で地球を見た事も大切だが、ホー ボーケン村でお昼寝が出来たらどんなに幸せな事かと思う。私は特に小さなお子さんをお持ちの方に是非この物語を子供に奨めて頂きたい

一部の雑誌社はこの物語を小学校5、6年生対象としているがこれには大いに不満だ!この物語は0才から墓場までが対象でありもしこの物語が子供には刺激が強いというのであれ ば世の中は平等で平和だ言っている偽善的児童文学により我々大人は子供に嘘をついているのであります。

私は幼少の頃テレビで見て浪人時代に原作を読み、そして今新しい映画と頂いた資料を見てまた原作を読み!何度も繰り返されるこの行動にいつも新しい感動とやさしさが伝わっ てきます。何かを忘れて経済だけ発展してきた私達日本人にこの物語は「何か!」を教えてくれます。自分が三流ながら音楽を奏でたり絵を描いたり詩を作ったりするのはきっと 子供の頃フランダースの犬を見て芸術は心の叫びだと教えてくれたからだと思ってます。

私は一度でもいいからこの地に訪れて素敵な絵やホーボーケン村に旅をしてみたい。そしてゆっくり時間を過ごせたらどんなに幸せだろう!

K.Oshima 27/Aug/1997

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