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十字架昇架に描かれた犬こそ

十字架昇架に描かれた犬こそ

十字架昇架に隠されたもの
フランダースの犬の中でもっとも重要な絵はやはりルーベンスの十字架昇架と十字架降架の2つの絵になります。この聖書の中でもクライマックスとなるこの場面はルーベンスだけ でなく多くの偉大なる西洋画家達に描かれていますが、特にフランダースの犬を好きな方にとってこの2つの絵は宝以外の何物でも無く多くの人びとが、この偉大なるルーベンスの 絵を前に物語の最後を思い出し涙する方が後を絶ちません。

そんな素晴らしいルーベンスの絵でありますが、ルーベンスの十字架昇架について少し触れたいと思います。この十字架昇架にはイエスを始めとした多くの登場人物や着ている衣服 などの色によって聖書における登場人物が分かる様になっていたり(例えばマリアは青い衣服を着て)します。そんな中、中央部分の絵の左下には一匹の犬が十字架にはりつけられ たイエスを心配そうに見上げています。この犬は当時ルーベンスが実際に飼ってた犬で、その犬の名はなんと


PATRASCHE!(パトラッシュ!)


と名付けれていたそうです。大の犬好きであった作者ウィーダがこの物語を作る際にパトラッシュという名前を使った事は想像に難しくありません。よく動物の目線からの物語でフ ランダースの犬と共によく取り上げられる夏目漱石の「吾輩は猫である」では名前は付けられていませんでしたが幸いな事にフランダースの犬ではルーベンスから素敵な名前が既に 授けられていました。

この事実は以前私のサイトでもご紹介しましたアンさんとディディエさん(Mrs.An Dienderen van, Mr.Didier Volcaert)の功績に よるもので深く彼らの研究に対し感謝と経緯を評したいと思います。本当はもっと早くお伝え出来たらと思っておりましたが、やはりこの事は彼らの作品中でも日本人のファン達に 対する友好のメッセージとして取り上げられています。是非機会があれば彼らの作品 A Dog of Flanders made in JAPAN をご覧いただけますようよろしくお願い申し上げます。


K.Oshima (C) 27 / March / 2013

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